青の投資コラム

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161.持続化給付金と家賃支援給付金(2020年8月11日)

パンデミックに対して、日本政府は前年同月比で売上高が半減しているなどの中小企業と個人事業主を支援するために、持続化給付金と家賃支援給付金を用意しました。大企業・有名企業はその対象にはなりませんが、中小企業と個人事業主が多くの雇用を生み出しています。


持続化給付金として、政府は資本金10億円以下、それが定められていない場合は従業員数が2000人以下の企業に対して最大200万円、個人事業主に対して最大100万円を与えます。家賃支援給付金では資本金10億円以下の企業に対して、最大600万円、個人事業主に対して300万円を与えます。これまでの補助金や給付金は基本的には事前申告で、それにノウハウのあるコンサルタントを使わないと得ることが難しいものでしたが、今回はそれを仲介しなくても取得可能です。


東京商工リサーチによれば2020年上半期の倒産件数は前年同月比0.2%増の4001件、負債総額は同13.7%減の6571億円で、新コロナ倒産の発生はこれからです。上期に倒産した企業は新コロナ発生前に既にキャッシュを失い続けていたと思われます。そしてこれら給付金による一時的な下支え効果を考慮すると、11月くらいからが本当の意味で新コロナ倒産と言えると思います。


今後の給付金について、政府は次の状況を前提にした産業政策が求められます。パンデミックだけでなく、米中冷戦などほかの要素も考慮した大きなグランドデザインで考える必要があります。もちろんそれは中小企業、個人事業主の全部を一時的に支えるものではありません。一方、パンデミックが発生した約半年の中で、それらも自らの事業の存続可能性について考える時間を得ました。政府は衰退する産業には縮小を促し、成長する産業には拡大することが求められます。産業構造の転換です。人的資源を衰退する産業に置くことは浪費です。成長する産業に振り向ける必要があります。それは短期的には強い痛みをもたらしますが、長期的には安堵をもたらします。