青の投資コラム

青の投資コラム 

 


89.インド人の海外での活躍(令和2019年月12月8日)

12月に日産自働車の経営陣が変わりました。三人の代表取締役のうち一人がインド人のアシュワニ・グプタさんでした。その就任プレゼンテーションの中で、グプタさんは日本語を流暢に、しかもロジカルに自らの経験と今後の日産の在り方について説明しました。日本語を話せる外国人でも、それを使ってロジカルに話せる人は実際のところ限られます。韓国人、中国人で日本語を話せる人はそれなりにいますが、私達が話を聞いても何を言っているか分からないことが少なくないと思います。


海外で活躍するインド人がいつの間にか増えています。米国の有力グローバル企業のCEOを務めています。マイクロソフトのCEOのサティア・ナデラさん、マスターカードのCEOのアジャイ・バンガさん、アルファベットとその子会社のグーグルのCEOのサンダー・ピチャイさん、アドビのCEOのシャンタク・ナラヤンさん。ベンチャー企業ではOYOのリテシュ・アガルワルさん。

 

インドは今後も人口が増加し、平均年齢も若いことで、教科書的には高い経済成長が続くように思われています。しかし最近の成長率低下により、その課題が見えています。農業経済の規模が大きく天候の影響を受けること、個人に貸し付けを行う金融制度の未成熟、宗教や身分制度、外資導入など供給サイドに課題があります。


優秀な人がインド国内を出て、海外に成功のチャンスを求めるのは国内にそれが限られているからと思います。


日本人には米国に精通している米国通も、中国に精通している中国通もそれなりにいます。歴史的、経済的結びつきがその背景です。インドはサプライサイドに課題があっても、今後、日本に対するそのプレゼンンスが高まってくる可能性が高いと思います。しかしながら現在のところ、インド通には会ったことがありません。最近のインドの成長率の低下に対して、日本銀行の黒田総裁でさえ、正直に”よく分からない”とコメントされていました。インド通になれれば、将来、活躍する機会が豊富と思います。日本企業ではスズキの子会社マルチスズキが成功していますが、成功している企業は極めて限られます。多くの日本企業はインドに進出するに当たって、なんらか知っておくべきことを知らないと思います。