青の投資コラム

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146.Warren Buffettとaging(2020年7月6日)

資産運用業界のレジェンドの一人Warren Buffettのパフォーマンスがベンチマークに対して劣ることがメディアでよく取り上げられるようになってきました。彼のパフォーマンスは上場会社のバークシャー・ハサウェーを通じて、トラックすることができます。そのため、ここ10年に亘る相対的なパフォーマンスの不振は、メディアを含んだ市場関係者の公然の秘密です。しかしレジェンドであるため、それを大きく取り上げることも、否定的に捉えることもこれまでそれほど多くありませんでした。


モントリーフールの6月23日の記事では6月20日までの10年間のパフォーマンスで、ベンチマークが201%に対して、バークシャ・ハサウェーのそれは126%にとどまり、その大幅なアンダーパフォームを慎重ながらも否定的に評価しています。


その理由として3つ挙げています。


①バフェットの得意とするのはバリュー投資であること。そのバリュー株に対して相対的にグロース株のパフォーマンスが高いこと。


②投資対象とするセクターが少ないこと。ハイテクやバイオテクノロジーなど新しい産業の調査が不足していること。


②株価評価の方法。将来の利益成長よりも過去の資本の累積である実物投資を優先していること。


いずれも投資の王道ともいえるグレアム・ドットの名著『証券分析』の伝統的な世界を表しています。いわゆるヴァリュー投資です。


ビジネスにおいて10年は短期とは言えません。バフェットは89歳になりました。既に常人の能力低下の範囲を大幅に超えています。一般の人の能力は40歳代でピークを打ち、そこから段階的に大きく落ちていきます。エイジングは体力も、気力も、記憶力も、洞察力も、それらが統合した変化対応力を奪います。バフェットはそれに対して、これまで奇跡的に持ちこたえてきました。遅れてきた世間の否定的な評価が増えることで、そろそろリタイヤし、レジェンドゆえにソフトランディングすることを望んでいます。